- 足の指、足、足首、下肢、腹部、外陰部のどんな小さな浮腫みでも、
気付いたらすぐに医療機関を受診する。
- 下肢では決して注射・点滴をしない。
リンパ浮腫になる可能性があることを周囲の人に知らせるネックレスをするとよい。
- リンパ浮腫のある下肢やリンパ浮腫になる可能性がある下肢は清潔に保ち、
入浴後は、ローションを指やしわの間にも丁寧に塗る。乾燥した部分は特に念入りに。
- 患肢では、負担がかかり、かつ、繰り返す動作を避ける。
(正座や和式トイレも避ける。)
- 靴下やストッキング、下着で締め付けないようにする。
(締め付け跡が残らないように。)
- サウナや日焼けなどの急激な温度変化を避けるようにする。
日焼けしないよう下肢を保護する。 (長時間の入浴、患肢へのカイロもよくない。)
- 患肢には挫傷、切り傷、日焼や火傷、スポーツ外傷、虫刺され、ペットの引っ掻き傷など、あらゆる外傷を作らないようにする。
そして、感染徴候がないかどうか注意深く観察する。 (防虫スプレーやUVケアで予防を!)
- 爪の付け根の甘皮を切らないようにする。
特にネイルサロンでペディキュアをしてもらう場合は注意。
- 運動は重要だが、適当な運動量運動の内容はリンパ浮腫の専門家と相談する。
もし、運動後に下肢が痛む場合は、下肢を挙上させる。 推奨される運動は、散歩、サイクリング、水泳、軽いエアロビクス、ヨガなど。 (疲労感を感じる動きは控える。)
- 飛行機で旅行する時は、適当な弾性ストッキングを着用したほうがよい。
長時間のフライトの場合は、弾性包帯(バンテージ)が効果的である。 そして機内では水分を多く摂取する。
- 下肢の除毛には、電気剃刀を使う。
電気剃刀は、切れ味が落ちないように刃先を適宜交換する。
- リンパ浮腫がある場合、起きている時間帯は適切な弾性ストッキングを着用したほうがよい。
少なくとも4~6ヶ月ごとには、ストッキングが適切な圧迫力であるか確認し、 ゆるい場合は、下肢の周径が細くなったのか、スリーブが古くなって弾力性がなくなったのかを、 リンパ浮腫の専門家に判断してもらうとよい。
- 湿疹、痒み、発赤、痛み、熱感、発熱がある場合は、すみやかに医療機関を受診する。
炎症や感染によって、患肢のリンパ浮腫が発症したり増悪することがある。
- 塩分を控えめにし、高繊維食(消化されない食物繊維を多く含んだ食事。
繊維成分は果物、野菜、穀物や豆類に多い。)や、バランスのとれた食生活によって、標準体重を維持するとよい。 リンパ浮腫は、組織内にタンパク質を多く含む浮腫であるが、 タンパク質を摂取しなければリンパ液中のタンパク質成分が減少するというわけではなく、 むしろタンパク質を摂取しないと結合組織がもろくなり、リンパ浮腫の状態が悪化する可能性がある。 消化しやすいタンパク質(鶏肉、魚、豆腐)を含む食事がよい。
- 常に足のサイズに合う靴(特に足全体を包むような足首の高さまである靴やブーツがよい)を履くようにする。
サンダル、スリッパ、素足は避けるようにする。
- 年に一度は皮膚科を受診して、真菌感染症、巻き爪、皮膚の硬結(たこ)、白癬(水虫)がないかどうか、確認してもらうとよい。
- 常に清潔な靴下や下着を身につけるようにする。
- 汗をかいた場合は、ベビーパウダー(シッカロール)を使用するとよい。
ベビーパウダーを使用すると、弾性ストッキングが履きやすくなり、膝の裏の摩擦やかぶれを防ぐことが出来る。 また、弾性ストッキングを履く時には、手袋を着用して下肢を傷つけないようにする。
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